カジノファンにとって衝撃的なニュースが飛び込んできました。
2025年にカジノを含むIRが設立される候補地に挙げられている横浜市に対して、全面的にバックアップすると進出を進めてきたアメリカの「ラスベガス・サンズ」が日本進出を撤退すると発表がありました。
コロナによるIR業界の不景気による決断か?
昨今、コロナウイルスによって観光業に大打撃をもたらしました。
特にIR(統合型リゾート施設)は、ホテル、レストラン、映画館、ショッピングモール、カジノなど人が集まることを狙ってビジネスを展開しているため総合的にみても、局所的にみても大きな痛手となったことは間違いありません。
そもそもラスベガスにおいての経済損失は数億以上ものと言われているため、今日本に進出するための労力をかけるより、復興や再建に集中した方がビジネス的にも正解かと思われます。
ラスベガスのみならず、シンガポールのマリーナベイ・サンズ(Marina Bay Sands)やマカオでのIRなど世界的に展開しているため尚更ですね。
実はコロナに関係なく撤退を模索していた可能性
最高経営責任者(CEO)であるシェルドン・G・アデルソンさんは、撤退理由をこのように発表しています。
「日本におけるIR開発の枠組みでは私たちの目標達成は困難」
コロナの影響での業績悪化により進出が難しくなったと発表していませんが、このご時世であれば誰もがコロナの影響かな?と勘ぐってしまいます。
実はコロナに関係なく、撤退する可能性もあったと言われているのです。
投資に対するリターンが見合わない?
日本でのIRにおいて、IR事業ライセンスの有効期限が10年とする条項が存在します。10年経てば、5年ごとに更新できるものの、そのタイミングで事業者の交代を余儀なくされてしまうかもしれません。
現時点において、完成予定の2025年までの5年間の投資に対して、たった10年でその投資分を回収できるリターンが見込めない可能性がそもそもありました。
日本は、土地代も人件費も世界的に費用がかかる国であるため、割りに合わなくなったのではないでしょうか。
マカオやシンガポールのIRでのライセンスは20年もしくは30年の有効期限があります。日本でも同じように長期間での回収が計画できればコロナに影響されなくても進出を撤退することはなかったかもしれません。
日本進出はCEOの夢でもあった
日本進出はCEOのシェルドン・G・アデルソンさんの夢でもありました。実は2000年代初期の頃から日本でIR事業もしくはカジノ産業の進出を考えていました。日本そのものや日本文化、観光産業に対して魅力を感じていると常々話されていました。
そんなシェルドン・G・アデルソンさんは今年の8月で87歳になります。去年には血液癌による闘病中とアメリカのメディアが報じており、この決断は会社にとっても本人にとっても大きなものになると思います。カジノファンからすればこれからもお元気に活躍して欲しいところです。
横浜市民には嬉しいニュース
先日記事にまとめましたが、横浜市民の大半がカジノ設立に反対でした。横浜市民に限らず、日本人の半数以上が反対意見を持っているようです。この決断によって、カジノ設立が遠のくため、喜ばしいと思われている方も多いかもしれませんね。
カジノファンの私からすれば、日本でのカジノで遊んでみたいなあ〜って思っているものの、まだまだカジノの悪いイメージが根強い日本では本当に2025年に完成するのかわからなくなってきました。
他に有力候補地とされている大阪府や長崎県でのIR参入事業者の動きがどうなるか注目です。
IRに関してこちらの記事で解説しています▼