いっそうの盛り上がりを見せた、日本代表のFIFAワールドカップカタール2022が終了しました。ドイツやスペインなどの強豪国を逆転で下し、決勝トーナメントに進出。しかし、ベスト8を懸けたFIFAランキング12位のクロアチア戦で、PK戦の末に惜しくも敗れるという結果でした。
一方で国民に勇気を与え、感動の嵐で包んだサッカー日本代表を労う声が相次いでおり、まだまだその余韻は失われそうにありません。
さて、今回ご紹介するのは、そんなサムライブルーの選手たちが多く暮らしている「ドイツでの生活」について。ドイツといえば、森保一監督が「日本のサッカー選手を育ててもらっているとともに、日本サッカーの発展の助けていただいている」と感謝の言葉を述べたことでも記憶に新しいと思います。どんな国なのか気になりますよね。ドイツでの暮らしを覗いてみたいと思います。
知ってる?ドイツの基本
- 首都:ベルリン
- 気候:年間を通して温暖
- 食べ物:ジャーマンポテト、プレッツェル、シュトーレンなど
- 国民性:勤勉で生真面目
- 有名人:アルベルト・アインシュタイン(理論物理学者)、ベートーヴェン(作曲家)、ブルース・ウィリス(俳優)
ドイツは、2022年の「積極的平和指数」で世界第9位を獲得しています。審査基準の中でも特に「近隣諸国との良好な関係の構築」においては世界1位を誇る、公平で健全な国として知られているのです。
日本にとってもヨーロッパ最大の貿易相手国で、特にメルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲンなどドイツ製の車は、日本でも確固たる人気を維持していますね。また、ドイツの食べ物などは日本でもすっかりおなじみだったりします。
ドイツ出身の歴史上の人物も、小学校で習うような有名人ばかりですね!
ドイツは日本人にとって住みやすい国
前述したように、ドイツ人の国民性は勤勉で生真面目。そう、日本人ととてもよく似ているんです。そんなわけで、日本人にとっても非常に住みやすい国の1つとして知られています。
ここからは、住みやすさの秘密を掘り下げてみましょう!
日本と同等レベルの治安の良さ
世界平和度指数ランキングでは、日本が10位なのに対し、ドイツは16位。治安の良さを誇る日本とそれほど変わらない平和な国で、ヨーロッパ全体として見ても、ドイツは比較的安全といわれています。
中でも、デュッセルドルフ、フランクフルト、ベルリン、ハンブルクの4都市は「世界で最も住みやすい都市ランキング」で上位を占めており、ドイツ 観光にもぴったりです。
在留邦人数は世界8位
ドイツに住む日本人は意外と多く、その数は世界で8位。およそ4万2,200人の日本人がドイツで暮らしているのだそうです。欧州では、イギリスの次に在留邦人数が多い国として知られています。
上記でご紹介した、住みやすいといわれている4都市のうちの1つ「デュッセルドルフ」には、ヨーロッパ最大規模の日本人コミュニティが存在します。およそ8千人の日本人が居住していて、日系企業も多く進出している場所なんですよ。
一般企業の残業は基本なし
ドイツは、ワークライフバランスも非常に安定しています。残業大国・日本に住んだことのある人は、特にドイツとの違いに衝撃を受けるそう。ドイツ人は勤勉な国民性を持ちつつも、長時間労働はしません。終業時間になったらすぐに家族のもとに帰るのです。
1人当たりの年間労働時間は、日本人が1,719時間なのに対し、ドイツ人は1,371時間。同じ先進国にもかかわらず、ドイツ人のほうがずっと効率的に働いているのです。これは、ドイツが「集団行動」よりも「個」を尊重していることが大きく関わっていると考えられています。個人主義なので、日本のように「周りの目を気にして残業する」「上司が帰ったら帰る」という足の引っ張り合いが無いのですね。
実はあの人も!ドイツ在住歴のあるサッカー選手たち
①長谷部誠
現在もアイントラハト・フランクフルトに所属する、元日本代表のキャプテンです。今年で38歳となる最年長選手で、今シーズン限りで引退する可能性も示唆していることから、ドイツでの暮らしにも終止符を打つ日が近いかもしれません。
②原口元気
ウニオン・ベルリン所属で、ドイツ在住歴は9年という大ベテラン。移籍当初は、ドイツ語でしかコミュニケーションが取れない環境にストレスを感じていたそうですが、落ち着いてくると徐々にドイツ生活を楽しめるように。
ドイツ 首都・ベルリンは、東京のように賑やかではなく落ち着いた街のため、サッカーに集中することができると語っていました。日本食レストランも多く、食事にも困らなかったそうですよ。
③堂安律
カタールW杯で目覚ましい活躍を見せた堂安選手も、ドイツのフライブルク所属。彼の場合は、ドイツでの生活が楽しいと語るインタビューもありました。チームメイトから面白いドイツ語や使える表現を教えてもらいながら、積極的にコミュニケーションを取っているそうで「ドイツ語を使えるようになり、チームメイトを笑わせてみたい」と明るく話していました。
④吉田麻也
日本代表のキャプテンで、大黒柱でもあるシャルケ所属の吉田選手。日本人が多く住むデュッセルドルフの近くに居住しているそうで、とても暮らしやすい毎日を送っているといいます。
海外移住歴10年という大ベテランの吉田選手は、ドイツ生活においても「生活や文化が違うのは当たり前。そこに反応してイライラしても自分が苦しいだけ」と、海外生活に適応するコツを語りました。今後海外移籍をするサッカー選手に対しては、ヨーロッパの敷居はそれほど高くないと激励。メンタルの強さを見せつけました。
⑤森保圭悟
サッカー日本代表・森保一監督の息子・森保圭悟さんは、かつてドイツの「TUSロートヴァイス・コブレンツ」でプレーしていた元サッカー選手。26歳のときに引退を決意し、ドイツから帰国しました。現在はYoutubeチャンネル「LISEM(リゼム)」にて、サンフレッチェ広島ユース出身のメンバーとともに専門的なサッカー技術を駆使した動画を投稿して人気を集めています。
まとめ
今回は、日本人サッカー選手も多く移り住んでいるドイツについてご紹介してきました。
「真面目で堅苦しそう」というイメージが強いであろうドイツですが、実は日本と共通点も多く、住みやすく平和な国として人気を誇っています。現地で活躍中の日本人サッカー選手も、安全に充実したドイツ生活を送れると良いですね