筆者はよくポーカーをするときにカジノに訪れます。カジノは大人の社交場としてのイメージが強く、夜のギャンブルのイメージは全くありません。日本で可決されたカジノ法案には、様々な憶測や不安な声が上がっており、私自身もどうなっていくんだろう?と漠然とした考えしかなかったので、記事にまとめました。
カジノ法案ってそもそもなに?
カジノ法案 (統合型リゾート(IR)整備推進法)は、日本においてカジノを含む統合型のリゾート施設を作っていいよ!と認可する法律です。正式名称は「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」です。
カジノ法案と名が先行し勘違いされやすいのですが、カジノを作っていいよと許可する法律では無いということです。
では、統合型リゾート施設はなんでしょうか。
統合型リゾート施設とは、ホテル・レストラン・ショッピングモール・映画館・カジノなどを含む複合型の施設のことを言います。郊外にある大型ショッピングモールにカジノや宿泊施設が併設したイメージです。カジノ=大人の夜の社交場と思われがちですが、老若男女誰でも楽しめるリゾート地を開発することを目的としています。
内閣府が発表している資料を抜粋
第一:目的
参照:内閣府 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/ir_promotion/siryou/pdf/siryou2.pdf
特定複合観光施設区域の整備の推進が、観光及地域経済の進行に、寄与するとともに、財政の改善に資するものであることに鑑み、これを総合的かつ集中的に行う。
内閣府が公表した資料にある通り、観光客を誘致することで、地域や国をより活性化させよう!という狙いがあります。
IR整備推進法案は問題だらけ?
カジノ法案が提出された2010年から成立した2016年まで丸6年の日数を要しました。成立された現在でも反対意見は多く、それほどまで賛否が分かれ、議論が続く法案なのです。
カジノ法案のメリット3選
国内外の観光客誘致による経済効果
一番のメリットはこれでしょう。複合型施設は宿泊から食事、観光まで一括して楽しめる施設であるため、お客様の視点で見ても大きな移動することなく楽しめるのが利点になります。
特に外国人観光客を誘致することで、低迷している日本経済を回復させたい目的があります。これまでの例でも東京や大阪で中国人が爆買いした結果、大きな経済効果をもたらしました。より多くの外国人に来てもらうためにはどうしたらいいかと策を考え、その1つとしてカジノ法案が立案されたのです。
雇用の促進
複合型施設のためあらゆる民間企業の協力がなければ成り立ちません。企業を含め、従業員となる働き手も必要となるわけです。施設を建設するための建築業や不動産業、お客様をもてなすためのサービス業などあげるとキリがないですが、大勢の観光客を迎え入れるには、それ相応の人数の人員が雇用されるのです。
地域の活性化
複合型施設の場所が決まれば、その周辺のインフラ整備も行われます。交通の便や水道光熱の整備などが進み、地域の活性化に繋がります。施設に訪れた観光客がその周辺地域も観光すれば比例して活性していくことが見込めます。
カジノ法案で危惧されていること3選
ギャンブル 依存症の恐れ
カジノ法案で最も危惧されていることが、ギャンブル依存症となる人の増加です。競馬や競艇といった国営のギャンブルを始め、パチンコやスロットなど様々なギャンブルが日本には存在します。
カジノに関係なく、これまでのギャンブルで依存症の疑いがある人は最低でも300万人いると言われており、日本人は依存症になりやすい民族ともされています。ギャンブル依存症を増やさないための対策が求められてきます。
治安の悪化
ギャンブルには反社会的勢力の方々が関与するイメージがあるため、カジノにも関わってくるのではないかと不安視する方もいらっしゃいます。また、年々減ってきたものの、田舎になるほど外国人に対する悪いイメージを持っている方もいるため、金銭トラブルや傷害事件など危惧する声が上がっています。
マネーロンダリング
マネーロンダリングとは、不当に得たお金をあたかも正当に手に入れたかのように資金洗浄する行為を指します。犯罪者や反社会的勢力の方が関与し、カジノが資金洗浄に利用されてしまう可能性があると不安の声をあげる方もいらっしゃいます。
考案されている対策や規制
主に3つあげたデメリットに対しての対策が考案されています。
入場料:1回6000円
週の入場回数:3回まで
月の入場回数:10回まで
マイナンバー:要提示
そもそもカジノのメインターゲットは日本人ではなく、外国人観光客です。観光客には多くお金を落としてもらい経済効果を高めつつ、日本人に対して規制をすることで依存症などのリスクを軽減する対策がとられようとしています。
海外のカジノに行った方は想像つくかもしれませんが、現地の方で遊んでいる人は少ないです。日本でも同じような方向で進めていくことでしょう。
カジノオーブンまでどのくらい話が進んでいるの?
2016年にIR整備推進法が成立してから現在までどんな話が進んでいるか確認しましょう。
・「IR推進本部」設置
安倍首相を中心に、IRの整備と推進を集中的に進めるために設置された機関です。
・「IR実施法」成立
カジノ事業免許や、入場料、制限などに関して定められた法案です。
・「ギャンブル等依存症対策基本法」成立
依存症の予防や、医療の体制、社会復帰などの対策を講じるために成立しました。副産物としてこの法案成立により、パチンコが初めて法律上ギャンブルに認定されました。
・「カジノ管理委員会」発足
総勢100人規模で構成されカジノ運営に必要な業務を統括する組織です。
*ここまでが2020年4月現在に決められていることです。
ここからが予定されていることです。
・2020年7月26日までに基本方針の策定
当初は2020年1月の予定でしたが、延期を重ねています。
↓
・候補地の正式決定
IRを設置する自治体3カ所を正式に決定します。
候補地はどこ?
東京都・台場/神奈川県・横浜/愛知県・常滑/愛知県・名古屋/大阪府・夢洲/和歌山・マリーナシティ/長崎・ハウステンボスが候補として上がっています。
↓
・IR事業者の選定
IR設置場所が決定後、自治体とともにIR事業主を選定していきます。
↓
・IR開発〜開業
あとは開業まで進めていくのみです。2025年に開業すると噂されています。
候補地として有力なのは大阪と横浜!
先ほどあげた候補地の中でも有力とされる場所があります。
<候補地一覧>
東京都・台場/神奈川県・横浜/愛知県・常滑/愛知県・名古屋/大阪府・夢洲/和歌山・マリーナシティ/長崎・ハウステンボス
大阪
大阪は観光地としても人気がありますが、立地やアクセスの良さがポイントです。さらに、2025年に国際展覧会(大阪万博)が開催されることから、これに合わせてIR設置による相乗効果を期待している声が高いです。
横浜
横浜は正式に誘致を表明したことで海外IR事業者の事務所が次々に開業し、話題となりました。
2つが有力視されていますが、IR設置場所は3カ所で検討されています。地域活性化を目的にしているのであれば、アクセスの良い大阪、横浜以外は比較的地方とされる地域に決まるのではないかと考えられています。
イメージを深めよう!海外のIR
終わりに
カジノに対するイメージは人それぞれで、日本で設置されることに不安も多いかもしれません。日本政府もデメリットばかりある法案を成立させるわけがありません。外国人観光客が増えればその分日本国民還元されることも多々あることでしょう。2025年にカジノ ができると言われています。それまで待ち切れないよって方は、ぜひ海外のカジノに行って遊んでみましょう!