特徴的で印象的なキャラクターが登場するスタジオジブリ キャラ。ネットではカオナシ 正体はサタンではないか、と言われていたり、さまざまなところで考察もなされていますよね。
そこで今回は様々な考察からジブリ キャラの元になったのが何なのか紹介していきます!
カオナシの正体はサタン?神様?(千と千尋の神隠し)
カオナシ サタン説
カオナシの正体はサタンという説が有力です。サタンはキリスト教において堕天した悪魔の最高位で、人間を神の道から外させようとする力が擬人化されたものとされています。
カオナシがサタンだと言われる理由として、湯屋で働く従業員たちの欲望を利用しようとしたことが挙げられます。
カオナシは作中、湯屋で砂金をばら撒き、豪勢な料理や薬湯を堪能します。当然従業員たちは欲望に満ちた顔をしてカオナシにめいっぱい媚びを売ります。そんな欲望につけこみ堕落や怠惰へ導こうとする姿はまさにサタンそのものでした。
また、このサタン説については、作中にそれを匂わせるシーンが存在することで、多くの人がカオナシはサタンだというようになりました。
そのシーンというのが、千尋とカオナシが沼の底駅に向かうために電車に乗るシーンです。数々の踏切や街の景色が車窓に流れていく中、一瞬ピンク色で「サタン」と書かれたネオン看板が映ります。これを根拠にカオナシ=サタンという認識が広がったようです。
カオナシ 神様説明
カオナシは神様だとも言われています。その根拠が物語冒頭の湯婆婆が「八百万(やおよろず)の神様達が疲れを癒す為のお湯屋である」と述べており、その場に来ていること、千尋に連れられて、とはいえそこに入ることができたカオナシは何かしらの神様なのだという考察です。また、それを裏づけるようにカオナシは砂金や薬湯の札を作り出すという、人ならざる力を持っています。
では、カオナシは何の神様なのでしょうか。
カオナシは相手が今欲しいと思っているもの、ことを察知し、作り出すことができ、一方で自身の欲望もむき出しにします。大いに食べ、傲慢であり、思う様にいかず怒りを露わにする「人の欲望を叶え、自分の欲も満たす」姿から、カオナシは「欲望の神様」ではないかと言われています。ただし、物を与えるにも自分本位の考えしかできないため、神様としては不完全な存在なのかもしれません。
こだまの正体はそのまま木霊(もののけ姫)
もののけ姫に登場するこだまは木に宿っている精霊、木霊だとされています。
中世の日本が舞台となっており、日本では古くから、樹木や山など、自然界に存在するものには神的な力が宿っているとする信仰があります。シシ神の森は屋久島をモデルにしており、屋久島には「木霊の森」という森が存在します。この屋久島の森だけでなく、その周辺でも樹木や森の精霊の伝説は言い伝えられており、沖縄の「きじむなー(きーぬしー)」は小さな体が特徴的な精霊のことで、古い樹木に宿って森を守り、人間たち共生していると言われています
ちなみに、屋久島の森で写真を撮ると、白くて小さい「なにか」がたくさん映るという都市伝説もあるんだとか。
シシガミ様の正体はダイダラボッチ
もののけ姫に登場する不思議な生物といえば『シシガミ様』でしょう。昼は鹿の体に複数の動物を取り込んだような不思議な顔をした生き物の姿をしており、夜の姿は日本の国造り伝説で知られる存在「デイダラボッチ(ダイダラボッチ)」となります。つまり、昼の姿はあらゆる生き物の生命を表し、夜の姿はすべての自然を表していると考えられます。
一般的にデイダラボッチは日本神話で山や湖を作ったとされる巨人のことを指します。
作中では日が暮れてから、シシ神の森をゆっくりと歩き回る姿が描かれています。その姿は半透明の身体に銀河のような無数の光を持つ巨神で、自然の中の生命の与奪を司っているといいます。
この生命の与奪を司っていることを直接的に描かれているのが、作品終盤に首を打ち落とされたシーンです。首のない状態で巨大化し、ドロドロした黒い液体を出しながら森からタタラ場まですべてを枯らしてしまいました。
人の力を遥かに超えるまさに神様の怒りに触れたとも言える描写です。
最後に
今回は特徴的なジブリ キャラの元が何なのかをまとめてきました。さまざまな要因を重ね合わせ、キャラクターが立体的に描かれているようです。
このような背景を知った上で作品を見ると、また違った感動もありそうですね!