「クラウドファンディング」という言葉をご存知でしょうか。この記事をご覧の方は少なくとも「言葉自体は知っている」という方も多いでしょう。または、既に形にしたいアイデアが浮かんでおり、そのための資金調達方法を探っている中で、この記事にたどり着いた方もいるでしょう。今回はクラウドファンディングの始め方と主なクラウドファンディングの媒体をご紹介します。
クラウドファンディング やり方
前提としてクラウドファンディングでは、2種類の人間が登場します。1つが「起案者」、もう1つが「支援者」です。つまり、計画を起案し皆さんに資金援助を依頼する側とそのプロジェクトを応援し資金を送り込む側ということです。クラウドファンディングを始める際は、自分がどちらの立場なのかまずは明確にしましょう。
起案者
では、起案者側はどのようにクラウドファンディングを始めていくのか見ていきましょう。大きくは以下のような流れになります。
- プロジェクトを計画する(支援者に魅力的でかつ目的や資金の用途が明確になるよう意識)
- プロジェクトを掲載する媒体選び(媒体それぞれに特徴があるので合ったものを選びましょう)
- プロジェクトの内容を登録(計画時同様、支援者を意識した内容で登録しましょう)
- 審査待ち→情報発信など(計画に問題がないか審査があります)
- プロジェクトの途中経過を随時報告 (支援者を安心、またアピールのため欠かしてはいけません)
- プロジェクトが終了したら支援者にお礼(目標の達成・未達に関わらずお礼はしましょう)
起案者として重要な部分が「計画する」ところです。クラウドファンディングは、不特定多数に向けて情報を発信し、融資を募ります。プロジェクトそのものに魅力を感じるかどうか、それが多くの人の目に触れているか、そもそもプロジェクトの発信者は支援したくなるような人なのかどうか。などなど、さまざまな要素を考慮し進めていく必要があります。
支援者
支援者側は、それほど難しく考える必要はありません。もちろん、クラウドファンディングの種類によっては投資的側面もあるため、吟味する必要はあります。しかし、基本的には「プロジェクトの魅力」を重視して選択するのがいいでしょう。やはり自分が「応援したい」と思ってないと達成感がありませんからね。
- 次に支援者側の始め方を見てみましょう。こちらも主には下記のような流れになります。
- クラウドファンディングのサイトに登録(国内だけでも多数の媒体が存在します)
- 支援したいプロジェクト・リターンを選択(魅力的かどうか、支援したいかどうかが重要です)
- 募集期間内に決済(クレジットカード、コンビニ払い、銀行振り込み辺りがメインです)
- リターンの送付先を入力(送付先の住所や宛名等を入力します)
- プロジェクトの進捗具合を確認(全てのプロジェクトで目標金額に達するとは限りません)
- リターンを受ける(リターンが成立したら業者からメールが届きます)
国内で主要なクラウドファンディング
2022年現在で、国内ではおよそ30程度のクラウドファンディングサイトが存在します。しかし、そのどれもが同じ機能というわけではなくサイトによって強みや特徴が異なります。
- 手数料
- ユーザー数
- 得意なジャンルや型
主に、これらの要素を比較して自分に合ったサイトを見つけましょう。その中でも、今回は国内でも有名な2つのクラウドファンディングサイトをご紹介します。
【クラウドファンディング サイト①】キャンプファイヤー
1つ目は、国内最大規模のクラウドファンディングサイト「キャンプファイヤー」です。ユーザー数(=支援者)770万人、累計プロジェクト数6.6万件以上と国内最大に恥じない実績です。手数料も17%と、おおよそ平均程度になっています。
また「キャンプファイヤー」自身が運営するプラットフォームもいくつかあります。例えば、地域活性化を目指す「CAMPFIRE ふるさと納税」、クリエイターのアイデアの商品化を目指す製造小売型クラウドファンディング「CAMPFIRE Creation」などです。法人・個人事業主・新規事業開発と起案者側としても参加しやすいプラットフォームなので、多くのプロジェクトが立ち上がります。土台が盤石なので、支援者としても安心して参加できそうです。
【クラウドファンディング サイト②】レディーフォー
2つ目は「レディーフォー」です。実は先述した「キャンプファイヤー」よりも先に立ち上がったサイトで、サービス開始は2011年3月になります(キャンプファイヤーは6月)。レディーフォーの特徴としては、「寄付型」がメインになっていることです。そのため医療福祉、地域活性化など社会貢献を中心としたプロジェクトが豊富なサイトです。手数料に関してはプランによって異なります。シンプルプラン12%、フルサポートプラン17%という内訳です。フルサポートプランでは「キュレーター」と呼ばれる専任担当者が、プロジェクトの開始から終了までサポートしてくれるので、初めてクラウドファンディングを利用する起案者には有難いサービスです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。クラウドファンディングは、今では資金調達の主流なものの1つとなっています。変化の激しい現代では、あちこちで新たな事業が立ち上がっています。その際に立ちはだかる壁が「お金」です。従来であれば銀行からの融資などが主流でしたが、厳しい審査や事業計画書の作成など負担がのしかかっていました。しかし今や、サイト上で手軽に資金集めができます。もちろん、クラウドファンディングだけが完璧というわけではありませんが、新たなアイデアを形にする有効な手段として活用することをおすすめします。